声と言葉に必要なこと2006年03月23日 17時04分52秒

「先生の講座って、朗読講座じゃないですよね」
「えっ!私の教室って、朗読講座じゃないのー?!」

朗読講座、と銘打って紹介されているのに、
そんな言葉をもらい戸惑っている私。
でも、冷静に考えると私がやっていることは、
巷の朗読講座とはあまりにも違いすぎるかも知れない。

どんな声がいい声なんだろう?
どんな姿勢がいい姿勢なんだろう?
どんな表情がいい表情なんだろう?
みんな知りたがる。
みんな聞きに来る。

しかし、その基準は一瞬一瞬、変化している。

日常を見てごらん。
悲しいとき、うれしいとき、興奮したとき、怒ったとき、
幸せに満ちたとき、悔しい思いでいっぱいのとき…、
そのときどきに、表情も、姿勢も、声も違ってあたりまえ。
くしゃくしゃの顔で泣いている人を美しいと思うときもある。
悲しければ声はかすれるだろうし、
猫背になっても仕方がない。

心の動きにともなって、声も姿勢も表情も、動いているのだ。

「人の心に届く声と言葉」…私が探し続けているもの。

それは、動きを失くした瞬間に「うそ」になる。

簡単なことだが、意外にみんな気づかない。