一期一会2010年10月14日 14時54分54秒

「どうせ死ぬんだから、そんなこと、どうでもいいじゃん!」と思う人もいるかもしれません。

でも、今日死んでしまう命だとしたら、なおさら今日を悔いの残らない日にしたいのです。

この仕事は、特にそうなのです。

死なないまでも、常に「この一回きりのステージで、この人(お客様)と会うことは二度とないかもしれない」と思えば、どんなに小さなステージでも、どんなに限られた条件でも、その中でベストな時間と空間にしたいのです。

この気持ち、わかってほしいなあ。わかってもらえなくて、苦しんでます。

ほんとうは、もっと表現に集中したいんですけれど。(涙)

老人ホームコンサート終わりました!!2010年10月15日 16時47分42秒

9月1日から始まった多治見市政70周年記念事業、多治見市内の老人ホーム7カ所の朗読&歌のコンサート、すべて終了しました。

入所中のおじいちゃん、おばあちゃん、スタッフの人たち、共演のギタリスト嶋田達也さん、コンサートスタッフのCちゃん、Kちゃん、プロデューサーのKさん、ありがとうございました!

みんな、愛しているよ~~♪

欲望と与えること2010年10月22日 10時18分32秒

自分で企画するコンサートとちがって、 お声をかけていただくステージは、思いがけない課題があっておもしろいです。

10月26日(火)の日本歌曲振興会名古屋支部の演奏会では、
「芥子粒夫人(ポストマニ)」(山田耕筰・作曲、北原白秋・作詞)という歌の前半を語ります。この作品は、歌曲としては30分以上に及ぶ大曲です。後半部分は、加川文子さんがキラキラの歌声で聴かせてくださいます。

朗読をと言われて歌詞と譜面をいただいたときには、「?!」でした。どうやって朗読しよう???と。でも、読み込めば読み込むほどおもしろくなってきました。

小さなネズミが魔法使いによっておしゃべりできるようになり、ネズミに飽きるとネコになり、ネコに飽きると犬になり、犬から猿、猿から野ジシになり...やがて美しい娘になって王様と結婚し、女王になります。それで幸せか...と言うと...、「いつネズミだったことがバレるんだろう」と気が気でなりません。なかなか心理描写もおもしろいです。

朗読スタイルではなく、動きながら「語る」スタイルにしました。
おなじみ美口啓子さんも、ほかの山田耕筰作品ですてきな歌声を聴かせてくれます。楽しみです。

☆開演 18:30 電気文化会館(ザ・コンサートホール)


一方10月31日(日)に開く「朗読&トークライブ」では、主催者からのリクエストでシェル・シルバスタインの「おおきな木」を朗読します。これも、自分から選んだ作品ではないのですが、初めて読んだとき、静かに静かに涙が流れました。

こちらのストーリーは、ある一本の木が、一人の少年の欲望にひたすら答えようとする物語です。原題は「The giving tree」、まさに「与える木」なんですね。少年と木のシンプルなストーリーの中で、深く深く考えさせられるお話です。

☆開演 14:00 名古屋市守山生涯学習センター 入場無料


「芥子粒夫人」のネズミと、「おおきな木」の少年。
欲望の尽きない人間を表しているのか、果たして、自分は?
いろいろ考えます。


たまたま同じ時期に、まったく視点のちがう、言語スタイルも異なったストーリーに身を置けること、感謝と幸せを感じています。