闇の中。生と死。再会。2012年06月05日 17時21分12秒

6月に入りました。
皆様お変わりありませんか。
そろそろ梅雨のたよりが届きはじめる季節ですね。
 
さてさて、「ことばのまなびや」では、5回目となる“コトノハ☆コトダマ公演”、4年ぶりの“ちくさ座”での舞台が今月末に迫ってまいりました。

『プロの表現者ではない人々が、
 だからこそ放つことができる輝きとともに舞台に立つ』

そんなコンセプトで回を重ねて参りましたこのシリーズ。
今回のタイトルは「ここで、あなたと生きた。」です。

あの震災の前と後。

この違いは、創作の過程で想像以上に大きな壁となりました。
公演に向けて、これほど苦しい時間はなかったと振り返っています。
でも、苦しんだだけの結果が生み出せると今は信じています。

今回は、今まで上演してきた公演とは一線を画した舞台になるでしょう。

今回もすばらしいアーティストにお力添えをいただきます。
七弦ギターの杉浦光政さんと、ピアノの久保博揮さん。
全盲である久保さんに触発され、
劇場を視覚情報を閉ざした空間にしようと思い立ちました。

暗闇の中で、声と言葉に耳を澄ます…。

その中から浮かび上がる生と死、その境界線。

月の出ない夜にだけ、会いた人の声が聞こえるという「再会の丘」、
そして「暗闇の伝言板」のシーンで発せられるメッセージは、
その空間に存在する一人一人の心に、言霊(コトダマ)となって響くはずです。

そしてそれは、ふだんの劇場空間では味わえない感覚と感動をお客様に体感していただく瞬間となるでしょう。

ぜひ、ご来場をお待ちしています。

●VoicePerformance2012 コトノハ☆コトダマ
  「ここで、あなたと生きた。」

●企画・台本・演出:白樺八青(しらかば・やお)
●音楽:杉浦光政・久保博揮
●出演者:ことばのまなびやメンバー 35 名

●2012 年6 月30 日(土曜日)開演 15 時
●名古屋市千種文化小劇場(ちくさ座)
 名古屋市千種区千種3 丁目6-10

●入場料:1000 円(全自由席)
●主催:ことばのまなびや
●後援:愛知県・名古屋市・愛知芸術文化協会(ANET)

●白樺八青オリジナル台本による、朗読でも、演劇でもない、声と言葉の舞台です。
4 ヶ月間にわたり4 ヶ所で開講したワークショップ受講生35 名による舞台公 演。
暗闇の中での声と音に耳を澄ます…実験的な試みもします。

公開リハーサル2012年06月22日 16時26分57秒

こちらのブログの更新がまめじゃなくて…申し訳ありません!

30日の公演のチケットは、約ひと月前にほぼ完売でした。
でも、もっと見ていただきたい人はいます。
考えた末、11時からのゲネプロを公開することにいたしました。

先日、20日に舞台稽古をしました。
劇場スタッフの皆さんのご協力で、真っ暗な空間をつくりました。
そこに響く声とことば。
ピアノの調べ。
ステキで不思議な空間体験でした。

舞台上も新月の夜のお話ですが、
20日は、本当に新月だったのでした。
夜に家の外に出て辺りを見回すと、
月がないぶん、街灯の明かりがとてつもなくまぶしく感じました。

本当の暗闇を体験するのは、現代では容易なことじゃないけれど、
劇場ではそれが出来るんですよね。

ご興味をお持ちの方、
ぜひ11時の公開リハーサルにお越しくださいませ!

記事は、16日に中日新聞紙民版に掲載していただいたものです。