やお・よろず記

朗読といえども、芝居といえども、
そこに登場する人物に感情を寄り添わせることは、
大切なことです。

でも、「未亡人」のマサコさんには、
私ははじめから（無意識に）距離を置いていました。

ある日、痛いところをつかれました。
「ほかの作品は、もっともっと情感をこめて読めるのに、
なんでこの作品にはそれがないの…？」

ドキッとして、そのときはじめて気づいたんです。
このマサコさんを愛していないんだって。

ショックでした。
二重に。

ひとつめのショックは、
役を愛していなくても、朗読としての形は整えられるし、
人にも分からないだろうと思っていたのに、
その人にはぜんぶお見通しだったこと。

もうひとつのショックは、今までそれに気づかなかったこと。

あらためて、
心をマサコさんへしっかり向けて読んでみました。
愛そうと努めました。
そうすると…変化が起こるのです、
私の中のマサコさんに。

彼女にはこんなところがあった！
こんなかわいいひとだった！

金曜と土曜、
１０人ほどの人物を私の声と言葉で出現させます。
あなたが、
この中の誰かに心をとめてくれることを願いつつ…。

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★日常朗読企画「本読ム夜」シリーズ
　“白樺八青 生と性の深淵を読む”

・両日共に、檜垣萱さんに友情出演していただきます。

☆「官能の夜」8月11日（金）20:00～
「肉欲に流される日々」（未亡人の手記より）
「なんでも○○ン○」（谷川俊太郎さんの詩）
「ランジェリーショップの男客」（原本・館淳一さんの小説）

☆ 「恐怖の夜」8月12日（土）20:00～
「耳なし芳一の話」（小泉八雲）
「箪笥」（原本・半村良さんの小説）
「康平の背中」（原本・小池真理子さんの小説）
※この日はスペシャルゲストとして、
　パーカッション奏者の林敬子さん登場！

☆会場：WEST DARTS CLUB
　　（地下鉄「藤が丘駅」３番出口すぐ）
http://www.west-dc24.com/contents.html
名古屋市名東区藤見ヶ丘１１　The Boxビル　4F
TEL 052-779-0186

☆　入場料：1,800円 ※二日間通し券：3,000円

もともと「官能朗読を」とのオファーではありましたが、
このお店の空間を見て、あらためて「官能」＆「恐怖」と、
朗読の内容を決めました。

朗読会なのに、衣装・小道具・舞台装置・照明・音響…、
かなり手のかかるライブになってしまいました。
その上、限定30席。
なんと非効率な公演なのでしょう！
（でもその分わたくしたちも楽しんでいます。）

お盆休みの頃でお忙しい方も多いことと思いますが、
もしも、お時間があり、こんな内容に興味をお持ちの方は、
ぜひご来場下さいませ。

席数30。ご来場の際にはご予約をお願いいたします。
メールか、090-4257-9192へお電話を下さるか、
もしくはお店に直接ご予約下さい。